112C59

手術後の経過:手術は問題なく終了した。術後4日目早朝の体温は37.5℃であった。意識は清明。脈拍88/分、整。血圧124/70mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。呼吸音に異常を認めない。腹部に圧痛を認めない。手術創周囲に発赤と腫脹とを認めない。肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。2時間後に再測定したところ、体温は37.0℃であった。術後4日目の朝の血液検査では、Hb 9.4g/dL、白血球6,800、CRP 1.7mg/dLであった。胸部エックス線写真で異常を認めない。

この時点での対応として適切なのはどれか。

カルバペネム系抗菌薬投与
下部消化管内視鏡検査
試験開腹手術
全身CT
経過観察

解答: e

112C59の解説

長々と記載してあるが、全て術後4日目としては異常ない。
a 発熱、腫脹、発赤など感染徴候はなく、抗菌薬の必要はない。CRP 1.7mg/dLは術後であれば異常とは言えない。
b Hb 9.4g/dLと低めではあるが、術後であれば必ずしも異常とは言えない。また、明らかな下血はなく、便潜血検査を施行したわけではないので下部内視鏡検査を行う根拠に乏しい。
c・d 腹部症状はなく、感染徴候もないため、試験開腹や追加検査の意義に乏しい。
e 正しい。異常所見はなく経過観察とする。

正答率:98%

テーマ:【長文3/3】術後、安定している患者への対応

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