111I75

出生直後の新生児。早産児のためにNICUに入院した。母親は前期破水のため2日前から入院していた。在胎26週、出生体重980gで経膣分娩で出生した。Apgarスコアは4点(1分)。体温37.3℃。心拍数160/分、整。呼吸数50/分。SpO2 90%(哺育器内の酸素濃度30%)。大泉門は平坦。呻吟と肋間腔の陥没とを認める。

考えられる疾患はどれか。2つ選べ

先天性肺炎
呼吸窮迫症候群
胎便吸引症候群
新生児一過性多呼吸
Wilson-Mikity症候群

解答: a,b

111I75の解説

新生児の呼吸不全。さまざまな疾患が存在するが、記載の内容から絞り込む。
a 正しい。前期破水があるため、逆行性に感染し、胎内ですでに肺炎を呈していた可能性がある。
b 正しい。早産児であり、出生体重も低い(超低出生体重児)。肺サーファクタントの形成が不十分で、新生児呼吸窮迫症候群〈IRDS〉を呈していた可能性がある。
c 胎便吸引症候群〈MAS〉は過期産児でみられやすい。
d 新生児一過性多呼吸〈TTN〉は帝王切開児や骨盤位分娩児でみられやすい。
e Wilson-Mikity症候群は新生児慢性肺疾患〈CLD〉の1つ。出生直後にはみられない。

正答率:33%

テーマ:呼吸不全徴候を呈する早産児で考えられる疾患

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