111H6

経鼻胃管について正しいのはどれか。

意識障害患者への挿入は禁忌である。
挿入時は体位をTrendelenburg位にする。
心窩部で気泡音を聴取すれば適正位置と判断できる。
誤嚥性肺炎の急性期には経管経腸栄養は禁忌である。
経口摂取不可能時は静脈栄養より経管経腸栄養を優先する。

解答: e

111H6の解説

生理的ルートである経腸栄養を優先して行おう、というメッセージ性のある出題。
a 誤嚥を予防するため、そして腸管を使用し廃用を防止するため、意識障害患者への経鼻胃管は有効。
b 可能であれば座位にし、やや頸部を前屈させて行う。
c 97G34-eでは「心窩部で空気注入音が聴取される」を正解にしているが、これはあくまで「示唆する」という性質のものであり、100%ではない(「適正位置と判断できる」はイイスギ)。必ず腹部エックス線で確認する。
d 誤嚥性肺炎の急性期であっても、腸管は保たれているため、ダイレクトに胃以降へ食物を投与できればより生理的で望ましい。ゆえに禁忌とはならない。なお、経腸栄養の禁忌は腸閉塞や消化管出血など消化管の障害があるときである。
e 正しい。消化管を使って食物を摂取するという生理的な栄養投与であり、静脈栄養よりも経管経腸栄養が優先される。

正答率:75%

テーマ:経鼻胃管について

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