111G59

80歳の女性。半年前からの労作時息切れを主訴に来院した。手術の既往はない。顔色は不良で眼瞼結膜は貧血様である。血液所見:赤血球250万、Hb 6.9g/dL、Ht 33%、白血球4,300、血小板16万。

この患者で低下している可能性が高い血液検査項目はどれか。2つ選べ

LD
ALP
網赤血球
ガストリン
ビタミンB12

解答: c,e

111G59の解説

高齢女性の貧血。MCV=33×1,000÷250=132と大球性貧血であり、手術の既往がないことから悪性貧血を考えたい。白血球と血小板も減少傾向にあるのは、巨赤芽球性貧血で汎血球減少をみるためである。
a 無効造血によりLDは上昇する。
b 本病態にALPは関係しない。
c 正しい。無効造血により網赤血球は低下する。
d 胃底腺が障害され、胃酸分泌が減少する。そのフィードバックによりガストリンは上昇する。
e 正しい。悪性貧血では抗内因子抗体が出現する。これにより内因子が作用できず、回腸でのビタミンB12吸収が低下する。

正答率:71%

テーマ:大球性貧血で低下する血液検査項目

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