111G55

31歳の初妊婦。妊娠10週。妊婦健康診査でHBs抗原陽性、HBe抗原陰性が判明した。

正しいのはどれか。

人工妊娠中絶を勧める。
B型肝炎ワクチンを本人に投与する。
児への感染予防のため授乳は禁止する。
ウイルスが胎盤を通して児の血液に移ることが多い。
抗HBs人免疫グロブリンを児に生後速やかに投与する。

解答: e

111G55の解説

HBs抗原陽性の妊娠10週初産婦。B型肝炎ウイルスのキャリアと考えられる。B型肝炎は主に経産道感染するため、その予防が必要となる。
a 人工妊娠中絶までする必要はない。適切な予防処置により経腟分娩が可能となる。
b 妊娠中に母体へB型肝炎ワクチン投与することはない。
c 母乳感染はしないため、授乳禁止する必要はない。
d まれに経胎盤感染する例がある(5%程度とされる)。が、主には経産道感染であるため「移ることが多い」という記載は誤り。
e 正しい。出生後、12時間以内に児へ免疫グロブリンを投与することで中和することが可能となる。同時にB型肝炎ワクチンも投与する。

正答率:85%

テーマ:HBs抗原陽性・HBe抗原陰性の妊婦への対応

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