111E44

42歳の女性。左片麻痺と意識障害のため救急車で搬入された。本日、朝食を準備中に突然、意識を失い倒れたため夫が救急車を要請した。1年前に高血圧を指摘されたことがあるが特に治療は受けていなかった。意識レベルはJCS II-10。体温36.7℃。心拍数84/分、整。血圧150/88mmHg。呼吸数18/分。SpO2 100%(鼻カニューラ2L/分酸素投与下)。左片麻痺を認める。血液所見:赤血球418万、Hb 12.8g/dL、Ht 38%、白血球7,200、血小板23万。血液生化学所見:血糖98mg/dL。CRP 0.2mg/dL。心電図に異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。頭部CT(A)と右内頸動脈造影側面像(B)とを別に示す。今後の治療方針として血管内治療の後に開頭手術を行うこととした。

行うべき血管内治療はどれか。

血栓溶解療法
経皮血管形成術
ステント留置術
脳動脈瘤塞栓術
流入動脈塞栓術

解答: e

111E44の解説

中年女性の左片麻痺と意識障害。背景には高血圧がある。画像ではAにて皮質下出血を、Bにてnidusとそれにつながる流入・流出血管がみられる。脳動静脈奇形の診断。
a 血栓性の脳梗塞に有効。
b・c アテローム硬化性の動脈硬化に有効。
d 脳動脈瘤に有効。
e 正しい。脳動静脈奇形の治療法である。

正答率:71%

テーマ:脳動静脈奇形〈AVM〉による脳出血への血管内治療

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