110F3

降圧薬を服用中の高齢患者から「時々、薬を飲み忘れます」と申告があった。
この患者の服薬アドヒアランスの把握と指導のために最も有用なのはどれか。
降圧薬の血中濃度を測定する。
認知機能評価の心理テストを行う。
診療録に記載された血圧の推移を確認する。
再受診時に飲み残した薬剤を持参してもらう。
お薬手帳で他の医療機関の処方薬を確認する。

解答: d

110F3の解説

服薬アドヒアランスとは患者が自分の服薬内容を理解し、納得した上で服薬実行できることを指す。
a 血中濃度測定は病院でしか実施できない。薬は毎日服用するものであるため、日常生活で重要性に気づけるような指導をしたい。
b 本問の記載から認知症を疑う、というのは乱暴な議論である。
c 診療録に記載された血圧は、病院で測定した血圧のみである。家庭血圧も総合的に把握する必要がある。
d 正しい。持参してもらうことで医療者が「把握」することもでき、実際に「指導」につなげることも可能。
e 今問題となっているのは、この医療機関で処方された薬剤であり、他の医療機関の処方箋とは直接の関係がない。

正答率:76%

テーマ:服薬アドヒアランスの把握と指導に有用なこと

フォーラムへ投稿

関連トピック