110D51

69歳の男性。顔面の皮疹を主訴に来院した。以前より顔面のしみが多かったが、3か月前からその一部の色が濃くなり、拡大してきたという。顔面の写真(A)と黒色斑のダーモスコピー像(B)とを別に示す。
この患者について正しいのはどれか。
放射線治療が有効である。
液体窒素療法が有効である。
病変の深達度が予後に影響する。
ヒトパピローマウイルス〈HPV〉が発症に関与する。
センチネルリンパ節生検が診断のために必要である。

解答: c

110D51の解説

黒色調を増し、拡大してきた顔面の皮疹。画像Aでは左目尻に径1〜2cmの不整形の黒色斑がみられる。画像Bでは白色、褐色、黒色など多彩な色調の部位が無秩序に存在しており、悪性黒色腫が考えられる。
a・b 外科的切除が第一選択となる。再発予防にIFN-βなどを用いることもある。
c 正しい。一般の悪性腫瘍について当てはまる記載であり、たとえ悪性黒色腫の診断がつかなかったとしても本選択肢を選ぶことはできよう。
d 有棘細胞癌などについての記載である。
e センチネルリンパ節生検を診断のために行うことはない。

正答率:72%

テーマ:悪性黒色腫について

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