110D39

23歳の女性。右下腹部痛のため救急車で搬入された。2時間前に右下腹部痛が突然出現した。病院到着時には右下腹部痛の強さは発症時に比べ半減していた。意識は清明。体温36.7℃。脈拍92/分、整。血圧110/82mmHg。呼吸数14/分。SpO2 96%(room air)。内診で右付属器に径6cmの腫瘤を触知し圧痛を認める。子宮と左付属器とに異常を認めない。尿妊娠反応は陰性である。経膣超音波像を別に示す。
この患者への対応として適切なのはどれか。
経過観察
腫瘍摘出
抗菌薬投与
経膣穿刺吸引
黄体ホルモン療法

解答: b

110D39の解説

内診所見から卵巣腫瘍を考える。超音波像にてhair ballと思しき高エコー領域をもつ腫瘤が描出されている。成熟嚢胞性奇形腫と考えたい。
a 有症状であり、経過観察はできない。
b 正しい。腫瘍摘出が可能。
c 細菌感染症に行う。
d 液体成分の貯留等、吸引で解決する病態ではない。
e 子宮内膜症などエストロゲン依存性疾患に拮抗する際用いる。

正答率:57%

テーマ:卵巣腫瘍茎捻転への対応

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