110D21

28歳の男性。上腹部膨満感を主訴に来院した。6か月前から食後に上腹部の膨満感を自覚するようになった。自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善せず、食事中にも症状を感じるようになったため受診した。体重減少や便通異常はなかったという。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は正常である。血液生化学検査、腹部超音波検査、便潜血検査および上部消化管内視鏡検査で異常を認めない。
最も考えられる疾患はどれか。
膵癌
大腸癌
過敏性腸症候群
スキルス型胃癌
機能性ディスペプシア〈FD〉

解答: e

110D21の解説

諸検査で器質的異常がみられておらず、薬剤も無効である。28歳男性の上腹部膨満感、という主訴を鑑みるに、機能性ディスペプシア〈FD〉が考えやすい。
a・b・d 体重減少など悪性腫瘍に特徴的な症候がみられる。
c 便通異常をみる。
e 正しい。上記の通り。

正答率:95%

テーマ:機能性ディスペプシア〈FD〉の診断

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