110B52

この患者を救命救急センターに転送することにした。搬送時間として少なくとも30分は見込まれる。左側の呼吸音はさらに減弱し、ポータブル撮影による胸部エックス線写真でも明らかな気胸を認める。
転送前に行う処置として必要性が低いのはどれか。
創閉鎖
心嚢穿刺
中心静脈確保
胸腔ドレナージ
尿道カテーテル留置

解答: c

110B52の解説

a 体表への出血が止まっている以上、創縫合に緊急性はない。が、本選択肢には創「閉鎖」とあり、テーピング等による一時的な閉鎖を示唆していると考えられる。気胸の増悪防止を狙って行う、という意図なのであろう。
b 心タンポナーデの解除に心嚢穿刺が有効である。
c 誤り。輸液は末梢ルートでよく、現時点で中心静脈を確保する意味はない。
d 気胸の解除に胸腔ドレナージが有効である。
e 循環動態の観察のため、尿量の把握が有効である。

正答率:16%

テーマ:【長文3/3】胸部刺創の転送前に行う必要の低い処置

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