109I80

66歳の女性。上腹部痛を主訴に来院した。昨日の夕食後から上腹部痛が出現し、本日の昼から増悪してきたため夕方に受診した。高血圧症と脂質異常症とで内服治療中である。身長155cm、体重58kg。体温38.2℃。右季肋部に強い圧痛を認めるが、反跳痛はない。血液所見:赤血球448万、Hb 13.8g/dL、Ht 37%、白血球15,800、血小板28万。血液生化学所見:総ビリルビン0.9mg/dL、AST 28U/L、ALT 18U/L。CRP 9.8mg/dL。腹部造影CTを別に示す。
治療として適切なのはどれか。3つ選べ
抗菌薬投与
経動脈的塞栓術
腹腔鏡下胆嚢摘出術
経皮経肝胆嚢ドレナージ
体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉

解答: a,c,d

109I80の解説

CTにて胆嚢結石を同定可。胆嚢管にも結石がみられ、この嵌頓により急性胆嚢炎をきたしているものと考えられる。
a 正しい。敗血症をきたしており、抗菌薬が有効。
b 肝細胞癌や外傷性の動脈損傷に有効。
c 正しい。状態が落ち着いた後、胆嚢摘出を行う。
d 正しい。胆嚢管に結石が嵌頓しているため、経皮経肝アプローチを採用する。
e 急性胆嚢炎には使用不可。胆嚢結石が存在する場合に慢性期に考慮する。

正答率:89%

テーマ:急性胆嚢炎の治療

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