109H21

34歳の女性。月経が遅れ妊娠の可能性があるため、慢性糸球体腎炎で長く通院中の主治医の外来を受診した。28歳から慢性糸球体腎炎に罹患しており、妊娠・出産により透析になる可能性があるため避妊を指導されていた。妊娠反応は陽性であった。夫とともに面談を繰り返したが、本人の「透析になってもよいから子供を産みたい」という強い希望は変わらない。
対応として正しいのはどれか。
弁護士に連絡する。
産科医を含めたチームで対応する。
指示に従わないことを理由に診療しない。
透析になったら医療保険の適用にならないと説明する。
夫に人工妊娠中絶のための内服薬の入手方法を紹介する。

解答: b

109H21の解説

慢性糸球体腎炎の背景をもつ34歳の女性が妊娠反応陽性となった。「透析になってもよいから子供を産みたい」という。
a 子供を産むか否かは自己決定すべきであり、弁護士は関係ない。
b 正しい。受診したのは慢性糸球体腎炎で通院している外来である。産科医をふまえて議論する必要がある。
c 横暴な対応であり、不適切。
d 透析になっても医療保険の適用となる。
e 人工妊娠中絶の内服薬をこっそり飲み物などに混入して飲ませる、ということであろうか。論外であり、禁忌肢である。

正答率:98%

テーマ:「透析になってもよいから子供を産みたい」と希望する妊婦への対応

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