109G53

36歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。半年前から全身倦怠感が出現し、改善しないため受診した。20歳代後半から過多月経がある。血液所見:赤血球337万、Hb 5.9g/dL、Ht 18%、白血球6,400、血小板43万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン4.3g/dL、総ビリルビン0.5mg/dL、AST 10U/L、ALT 6U/L、LD 144U/L(基準176〜353)、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、Fe 9μg/dL。
この患者にみられるのはどれか。
網赤血球増加
フェリチン低下
ビタミンB12増加
不飽和鉄結合能低下
エリスロポエチン低下

解答: b

109G53の解説

Hb 5.9g/dLと高度低下があり、過多月経(おそらくは子宮筋腫性)による貧血と分かる。Fe 9μg/dL(基準80~160)より鉄欠乏性貧血と診断する。
a 材料となる鉄がないため、網赤血球が作れない。
b 正しい。鉄のストックであるフェリチンは低下する。
c ビタミンB12は本病態に関係ない。
d 鉄が不足しているため、不飽和鉄結合能は増加する。
e 造血を亢進させるべく、エリスロポエチン産生は増加する。

正答率:83%

テーマ:鉄欠乏性貧血の検査所見

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