109G42

30歳の男性。独身。半年後にA国への転勤が決まったため、渡航についての助言を求めて来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。A国は、平均寿命は男性58歳、女性60歳。乳児死亡率(出生千対)52。主な死因はHIV感染症、肺炎、下痢性疾患およびマラリアである。公衆衛生上の脅威となるような感染症の流行情報はない。
助言の内容として適切なのはどれか。
渡航を中止する。
HIV抗体検査を受ける。
予防接種の計画を立てる。
渡航について保健所に届ける。
抗マラリア薬の服用を開始する。

解答: c

109G42の解説

海外渡航の決定した30歳男性への医師の助言を問う問題。
a 医師の助言すべき内容ではない。
b 今現在の感染を知ることができるが、これも本人の自由であり、医師の助言すべき内容ではない。
c △。HIVやマラリアには予防接種が存在しないわけだが、選択肢的にこれしか残らない。肝炎や狂犬病・黄熱といったその他の感染症のことを指しているのだろうが、だとすれば「公衆衛生上の脅威となるような感染症の流行情報はない」などと付さないでほしい。まぁ「考慮する」や「計画を立てる」といった選択肢は過去問上もなかなか×にしにくいのだけれど。
d そのような義務はない。
e 予防内服が有効であるが、服用するにしても現地到着1週〜1日前からでよい(服用期間は薬の種類によりまちまち)。

正答率:91%

テーマ:海外渡航前の助言

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