109E41

36歳の男性。プログラマー。職場の健康診断で異常を指摘されて来院した。仕事は不規則で、納期が近づくと会社に泊まり込んで仕事をしなくては間に合わない。独身で一人暮らし。喫煙は20本/日を16年間。既往歴に特記すべきことはない。身長168cm、体重82kg、腹囲101cm。血圧138/88mmHg。血液生化学所見:空腹時血糖98mg/dL、HbA1c 6.2%(基準4.6〜6.2)、トリグリセリド178mg/dL、HDLコレステロール42mg/dL、LDLコレステロール178mg/dL。
現時点で、患者の行動変容のための対応として適切なのはどれか。
配置転換を勧める。
知人との同居を勧める。
服薬を開始する必要はないと説明する。
今の生活習慣に関する本人の考えを尋ねる。
糖尿病による壊疽で足を切断した患者の写真を見せる。

解答: d

109E41の解説

腹囲が85cmを超えており、高トリグリセリド血症(≧150mg/dL)と血圧高値(収縮期≧130mmHgかつ拡張期≧85mmHg)と2項目を満たしている。メタボリックシンドロームの診断となる。プログラマーであり、生活が不規則になりやすいのが原因であろう。
a 上記のように職場における配置が原因となっている可能性は大きいが、それは医師に言われなくても本人が十分わかっていることであり、いきなり勧めるべき内容ではなかろう。
b 一人暮らしで自宅で食事がとれず、外食が多くなっていることも原因かも知れないが、36歳の独身男性に対するアドバイスとは思えない。
c 食事療法や運動療法の結果次第だが、服薬を開始することとなる可能性も高い。
d 正しい。必修ライクな無難な選択肢である。
e 強迫はいけない。

正答率:99%

テーマ:メタボリックシンドローム患者の行動変容のための対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし