109B40

84歳の女性。全身倦怠感と食欲不振とを主訴に来院した。6か月前に肺転移を伴う高度進行胃癌の診断を受けた。抗癌化学療法などの積極的治療を拒否し自宅で療養していたが、2週前から倦怠感が出現し、徐々に食欲の減退を自覚するようになったため受診した。現在は薬剤の内服と1日600kcal程度の軟らかい食事の摂取は可能である。がんによる悪液質が進行しており余命は1か月程度と考えられる。長男夫婦と3人暮らしで患者本人と家族はともに延命治療を望まず、このまま自然に任せることを希望している。
今後の方針として適切なのはどれか。
在宅での看取り
外来での末梢静脈栄養
在宅での経鼻経管栄養
在宅での中心静脈栄養
入院での経皮的内視鏡下胃瘻造設

解答: a

109B40の解説

患者自身が「延命治療を望まず、このまま自然に任せる」と希望しているため、積極的な治療を行うべきではない。
a 正しい。患者本人の希望に沿った対応である。
b~e 程度の差こそあれ、積極的な治療に該当する。
※悪液質:悪性腫瘍等、消耗性疾患の存在下で栄養失調が起こり、衰弱していく状態。

正答率:92%

テーマ:胃癌(終末期)への対応

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