108I49

1か月の乳児。頻回の嘔吐と体重減少とを主訴に母親に連れられて来院した。在胎38週、2,750gにて出生。1週前から、哺乳のたびに噴水様の嘔吐を認めるようになり、体重も減少してきたため受診した。皮膚のツルゴールが低下している。母親の妊娠中には特に問題はなかった。
この疾患について正しいのはどれか。
女児に多い。
非胆汁性嘔吐である。
β遮断薬が有効である。
高カリウム血症を示す。
呼吸性アルカローシスとなる。

解答: b

108I49の解説

噴水様の嘔吐というキーワードがあり、肥厚性幽門狭窄症を考えるべき。脱水症状が出現しており、原因治療の前に補液など対症療法も必要となりそうだ。
a 男児に多い。
b 正しい。Vater乳頭より口側の閉塞であるため、非胆汁性嘔吐をみる。
c β遮断薬は幽門部の狭窄を増悪させる。
d 嘔吐により胃液(HCl)を失う。それにより代謝性アルカローシスをみる。代謝性アルカローシスにて血清Kは低下する。
e 上述のように、代謝性アルカローシスをみる。

正答率:98%

テーマ:肥厚性幽門狭窄症について

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