画像A~Cすべてにおいて心臓周囲にecho free spaceがみられる。心嚢水の貯留が示唆され、心タンポナーデが考えられる。乳癌の既往があり、癌の心膜転移が起こったのであろう。 a 吸気時に収縮期圧が10mmHg以上低下することを奇脈と呼ぶ。心タンポナーデや収縮性心膜炎でみられる。 b 拡張不全により、心拍出量が低下している。これを代償すべく頻脈をきたす。 c・e 心タンポナーデでは右心不全が出現する。これらは右心不全徴候であり、みられる可能性が高い。 d 誤り。bで示したように、心拍出量が低下している病態である。ゆえに血圧は低下する。