108E65

Baxterの公式を用いた場合、この患者の受傷後24時間の乳酸リンゲル液の輸液量の目安はどれか。
ただし、Baxterの公式では最初の24時間の輸液量を4(mL)×体重(kg)×熱傷面積(%)とする。
12,960mL
10,800mL
8,040mL
6,480mL
4,320mL

解答: b

108E65の解説

悪質な問題。「ただし、Baxterの公式では最初の24時間の輸液量を4(ml)×体重(kg)×熱傷面積(%)とする」とあるも、ここでいう「熱傷面積」とは実はII度とIII度のみのことなのである。I度を含めてはならない。

ゆえに、4ml×60kg×(18+27)%=10,800mlが正しい。
万が一、I度も計算に入れてしまうと、4ml×60kg×(9+18+27)%=12,960mlとなり、aを選んでしまう。計算ミスをした場合の選択肢まで入れてある、という出題者の意地悪さを感じさせる問題である。

出題者としては、公式をしっかり覚えていた人を少しだけ優遇したい、という気持ちがあったのかもしれないが、だったら公式自体本文で与えるのを止めるべきである。そもそも受験当日の異常なプレッシャーの中で、一見親切に与えられた公式のひっかけを即座に見抜くスキルまで、日本国の医師には要求されていない。

国家試験問題の99%は良問なのだが、まれにこうした「ひっかけ」問題があるため、受験生が必要以上に疑心暗鬼に陥ってしまう現象があり、不毛に思える。こうした作問をする出題者には早々に引退を願いたい。

正答率:73%

テーマ:【長文3/3】Baxterの公式を用いて算出する受傷後24時間の輸液量(計算問題)

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