108D41

33歳の女性。会社の健康診断で肝機能異常を指摘され来院した。3年前から肝機能異常を指摘されていたが、これまでに比較し悪化したため受診した。身長162cm、体重72kg。腹部は軽度膨隆、軟で、肝・脾を触知しない。飲酒はワイン300mL/日を10年間。血液所見:赤血球458万、Hb 14.3g/dL、Ht 44%、白血球6,300、血小板26万、PT 98%(基準80~120)。血液生化学所見:アルブミン4.4g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST 102U/L、ALT 146U/L、ALP 326U/L(基準115~359)、γ-GTP 92U/L(基準8~50)、クレアチニン0.9mg/dL、血糖98mg/dL、HbA1c(NGSP) 5.9%(基準4.6~6.2)。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、HBc抗体陰性、HCV抗体陰性。
次に行うべき検査はどれか。
PET/CT
腹部単純CT
腹部造影MRI
腹部超音波検査
磁気共鳴胆管膵管撮影〈MRCP〉

解答: d

108D41の解説

飲酒はワイン300ml/日を10年間とあり、ALT優位のトランスアミナーゼ上昇、身長162cm・体重72kg(→BMI27.4)などより、脂肪肝と考える。
a 悪性腫瘍を考えた場合、転移などの評価に利用する。
b・c 脂肪肝の評価も可能であるが、侵襲が強く、dに正答をゆずる。
d 正しい。腹部超音波検査にて肝内のエコーレベル上昇をみる。
e 胆管や膵管の評価が可能。

正答率:94%

テーマ:脂肪肝を疑う女性に行うべき検査

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