108D22

49歳の男性。右頸部腫瘤を主訴に来院した。7か月前から右頸部腫瘤を自覚していたがそのままにしていた。1か月前から咽喉頭異常感も出現したため受診した。頸部造影CT(A、B)を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
喉頭癌
上顎癌
耳下腺癌
中咽頭癌
甲状腺癌

解答: d

108D22の解説

実質的な画像一発問題。
a 画像Aで下顎骨がみられており、喉頭のスライスではない。
b aで示したように、上顎ではなく、下顎のスライスである。
c 画像Bを見ると右の耳下腺の異常ではないか、と一瞬思ってしまうが、これは転移巣である。画像Aが耳下腺癌だと説明つかない。
d 正しい。右中咽頭癌が考えやすい。これが右頸部に転移している。
e 画像Bにて甲状腺に異常はみられない。
※厄介なのは、主訴の「右頸部腫瘤」と画像Bが転移巣にすぎない、という点である。これを見誤るとcを選びかねない。ポイントは頸部にリンパ節が豊富である、という点。Aが原発でBの転移巣を作った、というストーリーなら納得がいくが、逆の可能性は低い。

正答率:59%

テーマ:中咽頭癌の診断

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