107I43

55歳の男性。駅のホームで立ちつくしているところを保護され、遺書を持っていたため、会社の上司に伴われて受診した。2か月前から1日中憂うつで仕事も手につかずに悩んでいたという。「勇気はないので死ねない」、「迷惑をかけるのが嫌なので1人にして欲しい」と帰宅を希望する。
まず行うべき対応はどれか。
1人で帰す。
精神科に入院させる。
すぐに警察に連絡する。
抗うつ薬を点滴静注する。
自殺念慮について具体的に尋ねる。

解答: e

107I43の解説

遺書を持ちホームに立ちつくしていたとのことで、自殺一歩手前であったと考えられる。うつ病であろう。
a 帰宅後、自殺を実行してしまうかもしれず、1人で帰してはならない。
b うつ病の診断をつけてから入院を考慮すべきである。
c 特に犯罪を犯したわけでもなく、警察に連絡する必要はない。
d うつ病の診断をつけてから投薬すべきである。また、万が一抗うつ薬を投与するとしても、経口投与でよい(点滴静注の方が効果発現が早いのかもしれないが、点滴した瞬間に自殺を思いとどまる、といった即効性はみられない)。
e 正しい。うつ病の診断にあたって重要な問診事項である。

正答率:97%

テーマ:うつ状態の患者への対応

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