突然の気分不快からは羊水塞栓も鑑別に挙がるが、破水に関する記載もなく、持続性の腹痛というのも非定型的である。決め手となるのは画像であろう。画像Aでは上方にecho free spaceがみられる。また画像Bでは遅発一過性徐脈がみられる。常位胎盤早期剥離の診断である。 a 前置胎盤では警告出血をみるも、無痛性であり、激烈な症状は呈さない。 b 前回妊娠が帝王切開であった場合にみられやすい。また、破裂後は子宮収縮がみられなくなるため画像Bに矛盾する。 c 破水に関する記載がほしい。また、腹痛ではなく胸痛をみることが多い。 d HELLP症候群では右季肋部痛をみる。また、HELLPの文字が表す溶血や肝酵素上昇、血小板低下の記載がほしいところだ。 e 正しい。上記の通り。