107G46

58歳の男性。2日前からの左膝関節痛と両足関節痛とを主訴に来院した。アルコール性肝障害を指摘され通院中である。意識は清明。体温37.0℃。脈拍92/分、整。血圧126/72mmHg。呼吸数20/分。左膝関節に熱感、腫脹および圧痛があったため膝関節穿刺を行った。穿刺で得られた関節液の写真(A)と顕微鏡写真(無染色)(B)とを別に示す。関節液の白血球数は2,125/μL、Gram染色で細菌を認めない。
診断はどれか。
痛風
偽痛風
化膿性関節炎
変形性関節炎
反応性関節炎

解答: a

107G46の解説

中年男性の膝と足関節痛。熱感・腫脹および圧痛を伴っている。画像Aでは黄色混濁した関節液がみられ、画像Bでは針状に析出した結晶を白血球が貪食している姿を指摘できる。痛風の診断となる。本文中に尿酸値の記載がなく、難問となった。
a 正しい。上記の通り。
b 偽痛風ではピロリン酸カルシウムがみられる。これは長方形をしており、画像Bに一致しない。
c 化膿性関節炎では関節液のGram染色で細菌を認める。
d 変形性関節炎は慢性変化であり、2日間で急激に悪化することはない。
e 反応性関節炎(従来はReiter症候群と呼ばれた)では尿道炎や結膜炎をみる。

正答率:77%

テーマ:痛風による関節痛の診断

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