107D45

8か月の男児。最近笑わなくなったことを心配した両親に連れられて来院した。在胎39週3日、3,240g、Apgarスコア8点(1分)、10点(5分)で出生した。母乳栄養。追視とあやし笑い2か月、定頸3か月、お坐り6か月。7か月過ぎから笑うことが少なくなり、表情も乏しくなってきた。お坐りは一時期手を離して坐っていられたが、最近は両手を前についていないと坐っていられない。2週前からうなずくような動作をよく反復する。うなずきに同期して両手を上げるような動作をする。
考えられる疾患はどれか。
Duchenne型筋ジストロフイー
Lennox-Gastaut症候群
Sturge-Weber症候群
Werdnig-Hoffmann病
West症候群

解答: e

107D45の解説

2週前から出現した反復性の「うなずくような動作」とそれに同期する「両手を上げるような動作」はいわゆるシリーズ形成である。West症候群〈点頭てんかん〉が考えやすい。
a・d これらでは笑わなくなる、など精神面での退行はみられない。
b West症候群から移行する概念であるが、1~8歳でみられるため否定的である。
c Sturge-Weber症候群では顔面の血管腫や牛眼をみる。
e 正しい。上記の通り。

正答率:86%

テーマ:West症候群の診断

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