心尖部(僧帽弁領域)での汎〈全〉収縮期雑音は僧帽弁閉鎖不全症〈MR〉を示唆する。画像で確認しよう。画像Aでは収縮期にもかかわらず僧帽弁が開いているように見える(よくみると左房内へ僧帽弁後尖が逸脱している)。画像Bでは同時期に左室→左房への逆流エコーがみられる。やはりMRがあるようだ。厳密な診断としては僧帽弁逸脱症〈MVP〉となる。 a 心不全では中心静脈圧が上昇することはあっても、低下することはない。 b 先天性心疾患などでみられる。 c 左室流出路狭窄を認めるのは肥大型心筋症〈HCM〉である。 d 左室の圧負荷が増大するのは大動脈弁狭窄症〈AS〉である。 e 正しい。MRでは左房と左室の容積負荷が増大する。