107A21

30歳の初妊婦。妊娠34週3日。自宅近くの産科診療所の腹部超音波検査で、羊水過多と胎児胸部腫瘤とを指摘されたため、紹介されて受診した。胎児心拍数陣痛図に異常を認めない。内診で子宮口は閉鎖している。腹部単純MRIのT2強調像を別に示す。
胎児の診断として最も考えられるのはどれか。
右胸心
乳び胸
心臓腫瘍
縦隔腫瘍
横隔膜ヘルニア

解答: e

107A21の解説

妊娠34週の妊婦に指摘された羊水過多と胎児胸部腫瘤。本文中に他の情報はなく、実質画像が決め手であろう。左胸腔に腸管構造がみられ、肺が上方に圧迫されている。横隔膜ヘルニアの診断。Bochdalek孔は左の閉鎖が遅れるため、胎児横隔膜ヘルニアは左側に好発する。
a・c この画像では心臓を指摘できない。
b リンパ管損傷などにより胸腔内に乳び浸出液が漏出する。MRIにて指摘できない。
d 縦隔部分に腫瘍を指摘はできない。
e 正しい。上記の通り。

正答率:93%

テーマ:妊娠34週時の単純MRIによる横隔膜ヘルニアの診断

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