106I74

72歳の男性。血痰を主訴に来院した。2か月前から時々血痰が出ることに気付いていた。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴は20本/日を52年間。身長173cm、体重70kg。体温36.8℃。脈拍60/分、整。血圧128/64mmHg。呼吸数16/分。SpO2 97%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真(A)、胸部造影CT(B)および喀痰細胞診Papanicolaou染色標本(C)を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
肺アスペルギルス症
サルコイドーシス
胸膜中皮腫
肺小細胞癌
胸腺腫

解答: d

106I74の解説

血痰を主訴とする72歳男性。2か月前から血痰を自覚していた。長期の喫煙歴があり肺癌のリスクファクターである。胸部エックス線写真では右肺門部に腫瘤影を認め、胸部造影CTでは肺門部の腫瘤影と縦隔リンパ節の腫大を認める。喀痰細胞診では異型細胞が散在しており、肺小細胞癌を疑う。
a 肺アスペルギルス症では空洞形成を認める。
b サルコイドーシスでは肺門部のリンパ節腫脹を認める。
c 胸膜中皮腫では胸膜が肥厚する。
d 正しい。上述の通り。
e 胸腺腫は前縦隔に好発する。

正答率:95%

テーマ:肺小細胞癌の診断

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