106A10

顔面神経麻痺をきたしにくいのはどれか。
耳下腺癌
側頭骨骨折
顔面神経鞘腫
滲出性中耳炎
真珠腫性中耳炎

解答: d

106A10の解説

解剖と各疾患の性質から考えよう。
a 顔面神経は耳下腺を貫いており、悪性腫瘍の場合神経浸潤することは容易にありえる。
b 顔面神経は内耳道と通り膝神経節を経て顔面神経管を通る。内耳道も顔面神経管も側頭骨内なので十分起こり得る。
c 顔面神経周囲の神経鞘の良性腫瘍であるが、神経の圧迫があれば麻痺が生じる。
d 誤り。中耳に浸出液がたまる慢性の中耳炎。周囲の組織を侵したり圧排したりするようなことはなく、顔面神経麻痺は起こし得ない。
e 上皮組織が異常増殖することで周囲組織への炎症、骨破壊が進む疾患。増殖した組織を真珠腫というが、真珠腫の拡大・圧排で顔面神経麻痺が生じることがある。

正答率:83%

テーマ:顔面神経麻痺をきたしにくいもの

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