105I43

35歳の女性。2回経妊、1回経産。不正性器出血を主訴に来院した。月経は30日型、整。最終月経は6月5日から7日間。7月20日から嘔気、嘔吐および少量の性器出血を認めるようになり、改善しないため8月16日に受診した。子宮は手拳大で軟。妊娠反応陽性。経腟超音波写真を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
子宮筋腫
双胎妊娠
胞状奇胎
子宮内胎児死亡
卵管膨大部妊娠

解答: c

105I43の解説

不正性器出血を生じている35歳の女性である。妊娠反応陽性であり、嘔気、嘔吐からは妊娠を思わせるが、性器出血を認めているため正常妊娠は疑わしい。経腟超音波写真にて子宮内に多数の嚢胞を認めており、胞状奇胎の診断となる。
a 月経困難症もなく、画像所見にて境界明瞭な腫瘤影も描出されていないため子宮筋腫は考えにくい。
b 双胎妊娠では性器出血の説明がつかない。
c 正しい。上記の通り。
d 子宮内に胎児を確認できず、子宮内胎児死亡は否定的。
e 画像所見にて子宮腔内の病変を認めており、子宮腔内病変ではない卵管膨大部妊娠とは臨床像が異なる。

正答率:97%

テーマ:胞状奇胎の診断

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