104I51

57歳の男性。38℃台の発熱と倦怠感とを主訴に来院した。頸部に小指頭大のリンパ節を数個触知する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。血液所見:赤血球210万、Hb 7.4 g/dL、Ht 23%、白血球16,000(異常細胞60%)、血小板5.6万。異常細胞のペルオキシダーゼ反応は陰性。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
診断はどれか。
急性骨髄性白血病
急性リンパ性白血病
慢性骨髄性白血病
慢性リンパ性白血病
成人T細胞白血病

解答: b

104I51の解説

血小板が減少しており、異常細胞のペルオキシダーゼ反応が陰性であることから急性リンパ性白血病〈ALL〉を考える。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本でも単一のリンパ球を多く認め、ALLに矛盾しない。
a 一部を除き、異常細胞のペルオキシダーゼ反応は陽性である。
b 正しい。上記の通り。
c 慢性骨髄性白血病では血小板数が増加する。
d 慢性リンパ性白血病はB細胞由来の小型リンパ球が多く増生する。
e 成人T細胞白血病では異型リンパ球(flower cell)をみる。

正答率:85%

テーマ:急性リンパ性白血病〈ALL〉の診断

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