104H24

22歳の男性。自宅に引きこもっていることを心配した両親に伴われて来院した。大学在学中の21歳時に、「監視されている」と被害的になり幻聴に従った行動をとるようになったため6か月入院した。退院後、医療機関を受診しないで半年自宅に引きこもっている。大学は休学している。身長173cm、体重68kg。会話は成立するが、感情の抑揚に乏しく意欲発動性に欠ける。神経学的所見、血液所見、血液生化学所見、脳波および頭部単純CTに異常を認めない。
心理・社会的接近として適切でないのはどれか。
デイケアに導入する。
生活技能訓練を通じて社会復帰を図る。
精神疾患の心理教育プログラムに患者を参加させる。
精神疾患の心理教育プログラムに家族を参加させる。
大学への復学のために知的障害者更生施設を利用する。

解答: e

104H24の解説

被害的、幻聴、といったキーワードより統合失調症の診断は容易。
a デイケアに通所し、様々なプログラムを受けることで社会復帰を目指す。
b 自宅に引きこもっているため、生活技能訓練を通じて社会復帰を図る。
c・d 患者本人も、その家族にも精神疾患の心理教育プログラムは有効だ。
e 誤り。統合失調症にて知的障害はみられない。

正答率:87%

テーマ:統合失調症患者の社会復帰に関する適切な治療方針

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