104D49

5歳の男児。血便を主訴に来院した。2日前に家族とハイキングにでかけ、バーベキューで牛肉や鶏肉を食べた。昨日から泥状便が数回あり、本日は便に血液が混じっていた。嘔気はあるが、嘔吐はない。意識は清明。体温37.8℃。呼吸数36/分。脈拍92/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、左下腹部に圧痛を認めるが、筋性防御は認めない。血液所見:赤血球422万、Hb 12.6g/dL、Ht 38%、白血球9,800、血小板25万。血液生化学所見:血糖88 mg/dL、総蛋白6.5g/dL、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、AST 44U/L、ALT 36U/L。CRP 2.9mg/dL。
起炎菌として考えられるのはどれか。
セラチア
黄色ブドウ球菌
クレブシエラ属菌
カンピロバクター属菌
A群β溶血性レンサ球菌

解答: d

104D49の解説

5歳男児の血便。バーベキューで牛肉や鶏肉を食べており、食中毒を考える。
a 日和見感染を呈する。
b 弁当やおにぎりが原因となる。また、潜伏期が数時間と短い。
c 肺炎を呈しやすい。薬剤性腸炎の原因となることもあるが、食中毒ではない。
d 正しい。最も考えやすい食中毒の原因菌である。
e 猩紅熱を呈しやすい。主訴は咽頭痛であり、食中毒ではない。

正答率:95%

テーマ:食中毒の起炎菌

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