104D46

35歳の男性。頭痛と複視とを主訴に家族に伴われて来院した。6か月前から体重減少と倦怠感とを自覚し、1か月前から発熱を繰り返してきた。意識レベルはJCS II-10。身長170cm、体重56kg。体温37.7℃。脈拍88/分、整。口腔内に白苔を認める。項部硬直を認める。血液所見:赤血球380万、Hb 12.6 g/dL、Ht 39%、白血球3,500(桿状核好中球12%、分葉核好中球66%、好酸球5%、単球9%、リンパ球8%)、血小板11万。血液生化学所見:総蛋白6.5 g/dL、アルブミン3.2 g/dL。免疫学所見:CRP 3.4 mg/dL、リンパ球サブセットでCD4陽性細胞数が著しく減少している。
この疾患でみられないのはどれか。
脳症
胸腺腫
Kaposi肉腫
悪性リンパ腫
ニューモシスチス肺炎

解答: b

104D46の解説

若年男性の意識障害。鵞口瘡、リンパ球減少(「リンパ球サブセットでCD4陽性細胞数が著しく減少」)などよりAIDSを考えたい。項部硬直があることから髄膜炎を呈している可能性が高い。
a・c〜e AIDS指標疾患に含まれる。
b 誤り。重症筋無力症〈MG〉や赤芽球癆にてみられることがあるが、AIDSとは直接の関係がない。

正答率:91%

テーマ:後天性免疫不全症候群〈AIDS〉の合併症

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