104D40

8歳の男児。跛行を主訴に母親に伴われて来院した。6か月前から運動時に左股関節の疼痛があり、3か月前から歩行時に跛行があることに母親が気付いた。既往歴に特記すべきことはない。明らかな低身長や肥満を認めない。左股関節には軽度の可動域制限があるが、発赤や熱感はない。股関節エックス線写真を別に示す。
この病態で正しいのはどれか。
軟骨代謝の異常
細菌感染後の骨変化
成長ホルモンの分泌異常
大腿骨近位骨端部の血行障害
骨系統疾患に伴う骨の成長障害

解答: d

104D40の解説

小児の片側の股関節痛である。発赤や熱感がないことから感染性のものではないと考えられる。決定的なのは画像であり、左関節裂隙の拡大と大腿骨骨端核の辺縁不整を認め、Perthes病と診断できる。
a 変形性関節症には軟骨代謝異常が関連があるとされているが、本問とは画像所見が一致しない。
b 感染を疑うようなエピソードがない。また、関節裂隙は狭小化するはずである。
c 成長ホルモン分泌不全では低身長をみる。
d 正しい。Perthes病は、大腿骨近位骨端部の原因不明の血行障害によって生じる。片側性であることが多い。
e 軟骨無形成症では早期から変形性股関節症を発症することになるが、本問の画像とは一致しない。

正答率:83%

テーマ:Perthes病について

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