104B31

体血管抵抗の低下によって心筋虚血に陥る可能性が最も高いのはどれか。
僧帽弁狭窄
僧帽弁閉鎖不全
大動脈弁狭窄
大動脈弁閉鎖不全
大動脈弁置換術後

解答: c

104B31の解説

体血管抵抗の低下、即ち後負荷が減少することで心筋虚血の可能性が高まる弁膜症を選択する。
a・b 僧帽弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症といった僧帽弁疾患は後負荷の影響を受けにくい。
c 正しい。大動脈弁が狭窄することで左室の駆出時の抵抗が大きくなっている。血管抵抗の低下すなわち血圧が低下すると駆出する力が低下するため、冠動脈への血流量は減少する。
d 大動脈弁閉鎖不全症では拡張期圧が低下するため冠血流量が低下する。体血管抵抗では著しく変化しない。
e 大動脈弁置換術後は大動脈弁疾患が改善されているため、健常人と同様心筋虚血に陥る可能性は低い。
※出題当時も、大動脈弁狭窄症〈AS〉か大動脈弁閉鎖不全症〈AR〉か、で議論を巻き起こした問題。「体血管抵抗の低下によって」という誘導は本問に限って言えばあまり意味をなしていないように思える。

正答率:56%

テーマ:後天性弁膜症についての理解

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