103G58

34歳の女性。未婚。下腹部の膨満感を主訴に来院した。最終月経開始日は記憶がないという。微熱、嘔気、全身倦怠感および手首の関節痛があり、最近時々息苦しさを感じる。既往歴に特記すべきことはない。身長163 cm、体重57 kg。体温37 ℃。脈拍84/分、整。血圧96/56 mmHg。下肢に軽度の浮腫を認める。
まず行うのはどれか。
心電図
妊娠反応
心エコー検査
血液生化学検査
胸部エックス線撮影

解答: b

103G58の解説

下腹部の膨満感がある34歳の女性である。最終月経開始日の記憶がない時点で、まずは妊娠の可能性を念頭に置く。微熱、嘔気、全身倦怠感および手首の関節痛がある。息苦しさや下肢に軽度浮腫など、妊娠による母体変化に矛盾しない。
a・c 心疾患を示唆する所見に乏しく、心電図は必要ない。
b 正しい。最終月経開始日は記憶がなく、上記より妊娠が疑われ、妊娠反応をまず行う。
d 血液検査は鑑別や精査のために行うものであり、ルーティーンで意味もなく行ってはならない。妊娠により、白血球や凝固系などの増加や、 Hb 、Ht 、線溶系などの減少などがみられるが、まずは妊娠しているかどうかを判断すべきである。
e 呼吸器症状などもなく、胸部エックス線撮影をする意義に乏しい。

正答率:93%

テーマ:妊娠が疑われる女性に対する検査

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