103G51

34歳の女性。職場の有機溶剤臭による頭重感、頭痛および食欲不振を主訴に産業医を受診した。半年前からトルエンとキシレンとを使ってスピーカーの接着組立を行っている。先月行われた一般定期健康診断で特記すべきことはなく、同時に行われた特殊健康診断では尿中馬尿酸1.25 g/l(分布2;1.0超-2.5以下)、尿中メチル馬尿酸0.28 g/l(分布1;0.5以下)であった。作業環境測定結果は第1管理区分(ほとんどの地点で管理濃度以下)であった。
適切なのはどれか。2つ選べ
作業状況を調査する。
作業環境測定をやり直す。
有機溶剤の取扱いについて衛生教育を実施する。
症状を定量的に評価して労災補償の申請を行う。
リラクゼーションなどの指導を行って症状の軽減を図る。

解答: a,c

103G51の解説

職場の有機溶剤臭による中毒症状を訴える34歳の女性。先月行われた一般定期健康診断で特記すべきことはなかった。特殊健康診断では尿中馬尿酸1.25 g/lと分布2の曝露が確認されたが、作業環境測定結果は第1管理区分であった。
a 正しい。まずは職場における作業状況を調査する。
b 作業状況を確認後問題がなければ、作業環境測定を再度行うことも考慮すべきである。
c 正しい。再発防止のため、有機溶剤の取扱いについて衛生教育を実施する。
d 労災補償の申請を行うのは医師ではなく本人である。
e まずは原因を究明すべきであり、中毒が否定的な場合にリラクゼーションなどの指導も検討していく。

正答率:70%

テーマ:産業医の業務

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