103E42

51歳の男性。目の異物感、まぶしさ及び流涙を主訴に来院した。日中は工場でアーク溶接作業を監督していた。遮光眼鏡は着用していなかった。両眼球結膜に充血を認める。
最も考えられるのはどれか。
翼状片
眼精疲労
電気性眼炎
角膜鉄片異物
アレルギー性結膜炎

解答: c

103E42の解説

a 眼球結膜が角膜へ入り込んでくる疾患。無症状ならば放置してよいが異物感や充血、視野障害があれば外科的処置を行う。本症例のように急性に生じるものではない。
b 度の合っていない眼鏡の使用や長時間のパソコン作業など、視作業を続けることで起こる。調節障害であることが多い。
c 正しい。紫外線によって表層角膜炎が起こることをいう。本症例は溶接作業によるものだが、海水浴やスキーなど、長時間の日光に曝露する場合も同症状がみられる。
d 角膜に異物が入った場合、異物感や眼痛があるがまぶしさというのはあまり主訴に上がってこない。鉄片は錆ついてしまい角膜を侵すので早急な処置が必要であるが本症例では電気性眼炎の方が可能性が高いだろう。
e 可能性がないわけではないが、遮光眼鏡をせずにアーク溶接をしたという経緯を考えるとアレルギー性結膜炎を第一に考えるべきではない。

正答率:92%

テーマ:電気性眼炎の診断

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