102F18

8か月の乳児。発熱を主訴に来院した。抗菌薬を服用しているが、4日間39℃台の熱が続いている。鼻汁、咳嗽、発疹および下痢は認めない。機嫌は不良であるが、水分の摂取はできている。白血球12,200。CRP 3.2mg/dL。
まず行うのはどれか。
浣腸
耳鏡検査
骨髄検査
脳脊髄液検査
心エコー検査

解答: b

102F18の解説

乳児の発熱でまず疑うのはウイルス性の風邪、気管支炎、突発性発疹、ウイルス性胃腸炎、中耳炎などだろう。問題文の症状をみると鑑別に中耳炎が残るだろう。中耳炎は「痛い」ので乳児の場合はその表現として不機嫌になることが多い。
a 便秘の乳児に行われる。
b 正しい。鼓膜所見を確かめることで容易に診断が可能である。
c 骨髄性白血病や骨髄炎を疑う場合最終的に行う可能性のある検査だが、侵襲的であり「まず」行う検査ではないだろう。また、上記に挙げた疾患と比べると圧倒的に頻度が低い。
d たしかに髄膜炎も鑑別に入るが、c同様侵襲的であり「まず」行う検査ではないだろう。
e 川崎病を考えての検査だろうと推察されるが、苺舌や発疹などの特徴的な他の所見がなく、現時点では可能性が低いため「まず」行う検査ではない。非侵襲的であるのは確かであるが、優先順位は侵襲度だけでは決まらないだろう。

正答率:91%

テーマ:急性中耳炎を疑う患児の検査

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