102C16

36歳の初産婦。前置胎盤と診断され帝王切開分娩のため妊娠37週で入院した。インフォームドコンセントを得る際に、宗教上の理由から血液製剤の使用を拒否した。手術は、児の娩出までは順調に進行したが、子宮収縮が不良で出血量2,500mlを超えた。輸液を施行しているが脈拍132/分、整、血圧80/40mmHgであり、このままでは生命に危険が及ぶと判断した。意識は清明。
対応として適切なのはどれか。
血小板を投与する。
新鮮凍結血漿を投与する。
夫に通告して輸血を施行する。
生命の危険があることを本人に伝える。
本人にわからないように輸血を施行する。

解答: d

102C16の解説

宗教上の理由から血液製剤を使用しないのも患者の自己決定の1つである。生命に危険が及ぶと判断されても、尊重せねばならない。
a・b 血液製剤に該当する。禁忌。
c 夫が許可を出したところで、本人の自己決定は覆らない。
d 正しい。本人に事実を伝え、判断を仰ぐ。
e 確実な禁忌肢である。

正答率:96%

テーマ:宗教上の理由から血液製剤の使用を拒否した患者への対応

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