102A37

46歳の女性。午後になると眼痛と頭重感とが続くことを主訴に来院した。仕事で書類を多く読む。眼位と眼球運動とに異常はない。視力は右1.2(矯正不能)、左1.0(1.2×+0.5D)。眼圧は右16mmHg、左16mmHg。両眼底に異常を認めない。
次に行う検査はどれか。2つ選べ
仮性同色表検査
近点距離測定
涙液分泌検査
角膜知覚検査
頭部単純CT

解答: b,c

102A37の解説

眼痛と頭重感があるものの、視力に問題なく眼圧正常。書類を多く読むということなので、考えられるのは調節障害かドライアイである。問題文だけであれば偏頭痛なども鑑別に挙がるだろう。
a 色覚の検査である。後天性の色覚異常は少なく、経過からも当てはまりにくいだろう。
b 正しい。通常の視力検査は5mの位置で行うが、近点距離測定では、指標を眼へ近づけぼやけて見える距離を計測し調節力(幅)を算出する。老視判定に用いられる。
c 正しい。Schirmer試験である。ドライアイによる表層角膜炎があればSchirmer試験も陽性となることが多い。
d 角膜知覚計を用いて、角膜知覚が低下するヘルペス角膜炎に対して行う。
e 眼科的疾患が見当たらず、頭重感が継続・増悪するならば一考すべきだが、現時点で行う検査ではない。

正答率:75%

テーマ:老視・ドライアイの検査

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