102A29

27歳の女性。一点を見つめ何事にも無関心なのを心配した夫に伴われて来院した。5週前に、帰宅途中に性的暴行を受けた。それ以後家から出ることができず会社を休んでいる。夜も全く眠れず、食欲もなく、急激に体重が減少した。夫が心配して話しかけるが返事をせず、ぼおっと一点を見つめるのみである。
考えられるのはどれか。
適応障害
強迫性障害
社会不安障害
全般性不安障害
外傷後ストレス障害〈PTSD〉

解答: e

102A29の解説

5週前に受けた性的暴行を契機に、不眠と食欲低下とが出現し、放心状態となっている。心的外傷後ストレス障害〈PTSD〉が考えやすい。
a 適応障害は除外診断的に行う。本患者ではPTSDの診断がつくため、適応障害とは呼ばない。
b 強迫性障害では強迫行為がみられる。
c 社会不安障害では人前でスピーチができない、など特徴的な症候がみられる。
d 全般性不安障害ではすべてのものに不安を覚え、心が休まらない。
e 正しい。上記の通り。

正答率:89%

テーマ:心的外傷後ストレス障害〈PTSD〉の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし