101H38

67歳の男性。嗄声と頸部腫瘤とを主訴に来院した。2か月前から嚥下時痛を自覚していた。20歳代から飲酒と喫煙とを続けている。背側から展開した手術摘出標本の写真を別に示す。
切除された臓器はどれか。2つ選べ
上咽頭
中咽頭
下咽頭
喉頭

解答: c,d

101H38の解説

嗄声があり声門周囲(喉頭)に病変があると考えられる。また、嚥下時痛・飲酒と喫煙の関連からは中咽頭もしくは下咽頭の病変を疑う。標本を見ると、上部に喉頭蓋が観察され、上端は喉頭蓋なので摘出されたのは下咽頭と分かる。その周囲の癌の手術では、下咽頭・喉頭・頸部食道をまとめて摘出することが多い。
a・b 喉頭蓋との連続性はない。
c・d 正しい。上記の通り。
e 舌を咽頭や喉頭と同時に摘出することはほぼない。

正答率:89%

テーマ:標本から判別する手術で切除された臓器

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