101G40

32歳の女性。月経痛と不妊とを主訴に来院した。3年前に結婚。以前から過多月経があり、健康診断で貧血を指摘されている。月経痛は著明で、非ステロイド性抗炎症薬を服用しても痛みが軽減しない。身長162cm、体重50kg。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球324万、Hb8.4g/dL、Ht28%、白血球6,000、血小板18万。骨盤部単純MRI矢状断のT1強調像(A)とT2強調像(B)とを別に示す。
診断はどれか。
子宮筋腫
子宮体癌
子宮肉腫
子宮腺筋症
チョコレート嚢胞

解答: d

101G40の解説

月経痛と不妊とがある32歳の女性である。以前から過多月経があり、健康診断で貧血を指摘されている。Aでは子宮内膜に境界不明瞭な腫瘤と子宮筋層内の点状領域が描出され、Bでは肥厚した子宮内膜がみられるため、子宮腺筋症の診断となる。
a 子宮筋腫は境界明瞭な腫瘤であり、子宮筋層内の点状領域はみられず、本例とは異なる。
b 子宮体癌にみられる月経不順や不正性器出血などの症候もなく、考えにくい。
c 子宮肉腫は短期間での子宮内膜肥厚が特徴的であり、臨床経過の長い本例では当てはまらない。
d 正しい。上記の通り。
e チョコレート嚢胞は卵巣に発症した子宮内膜症であり、本例とは臨床像が異なる。

正答率:58%

テーマ:子宮腺筋症の診断

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