101A60

49歳の女性。体調不良を主訴に来院した。10歳代に気管支喘息の既往がある。パート事務員として働いているオフィスの内部が、2か月前改装された。その直後から出勤日に限って頭痛、眼の充血、鼻閉感、全身倦怠感および皮膚掻痒が出現するようになり、集中力の低下と食欲不振とを自覚した。意識は清明。表情はさえない。体温,呼吸および血圧に異常はない。皮膚、頭頸部および胸腹部に異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。2つ選べ
抗うつ薬を処方する。
室内換気の徹底を助言する。
更年期障害として治療を勧める。
経口副腎皮質ステロイド薬を処方する。
揮発性有機化合物室内濃度の測定を助言する。

解答: b,e

101A60の解説

体調不良を訴える49歳女性。勤務先が改装された直後から、出勤日に限って症状が出現しており、シックハウス症候群が考えられる。
a・c 症状出現が出勤日に限定されているという臨床像より、否定的である。
b 正しい。改装により発生した揮発性化学物質が原因の可能性もあり、室内換気の徹底を行う。
d 経口副腎皮質ステロイド薬が有用な病態ではない。
e 正しい。揮発性有機化合物室内濃度の測定により、原因物質を特定する。

正答率:95%

テーマ:シックハウス症候群への対応

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