101A17

25歳の男性。バレーボールを行っているうち、急に左胸痛と呼吸困難とが出現して来院した。既往に特記することはない。意識は清明。身長174cm、体重57kg。体温36.8℃。呼吸数32/分。脈拍108/分、整。血圧112/64mmHg。皮膚はやや湿潤。心濁音界はやや右方に偏移しているが心雑音はない。左肺野は打診上鼓音を呈し、呼吸音を聴取できない。腹部と下肢とに異常を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.47、PaO2 78Torr、PaCO2 33Torr、HCO3- 23.2mEq/L。胸部エックス線写真を別に示す。
必要な処置はどれか。
開胸術
心嚢穿刺
血栓溶解療法
高圧酸素療法
胸腔ドレナージ

解答: e

101A17の解説

バレーボールを行っているうち、急に左胸痛と呼吸困難とが出現した25歳男性。胸部エックス線写真では左肺が高度に虚脱しており、気胸と診断する。
a 初発の気胸は手術適応ではなく、まずドレナージにより脱気を試みる。
b 心タンポナーデの治療法である。
c 肺血栓塞栓症など血栓性疾患に対する治療法である。
d 高圧酸素療法の適応とはならない。
e 正しい。胸腔ドレナージにより脱気する。

正答率:98%

テーマ:自然気胸に必要な処置

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