100I28

13歳の男子。血便と発熱とを主訴に来院した。3か月前から1日5回程度の下痢が続いていた。1週前から血便となり、昨日から発熱した。体重は最近1か月で3kg減少した。身長152cm、体重36kg。体温38.8℃。脈拍120/分、整。便細菌検査は常在菌のみ検出、便クロストリジウム抗原は陰性。血液所見:赤血球350万、Hb 9.5g/dL、白血球11,500、血小板45万。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.5g/dL、尿素窒素28mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、CRP 8.5mg/dL。注腸造影写真(A、B)を別に示す。
大腸内視鏡所見で予想されるのはどれか。
偽膜形成
縦走潰瘍
敷石状外観
打ち抜き状潰瘍
血管透見像消失

解答: e

100I28の解説

注腸造影では下行結腸~S状結腸にかけてハウストラの消失(鉛管状変化)を認める。潰瘍性大腸炎〈UC〉の診断である。
a 偽膜性腸炎で認める所見。クロストリジウム抗原は陰性であり否定的。
b 縦走潰瘍はCrohn病で認める所見である。
c 敷石状外観はCrohn病で認める所見である。
d 抜き打ち状潰瘍はBehçet病の所見である。
e 正しい。血管透見像消失はUCの所見である。

正答率:77%

テーマ:潰瘍性大腸炎〈UC〉の内視鏡所見

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