100H33

62歳の男性。最近、歩行と動作とが遅くなったため来院した。半年前から手が震えることに気付いていた。意識は清明。脳神経に異常はない。腱反射は正常で、病的反射はない。四肢に筋固縮を認め、安静時に左手の振戦を認める。
可能性が高い疾患はどれか。2つ選べ
Alzheimer型認知症
Huntington舞踏病
Parkinson病
多系統萎縮症
多発性硬化症

解答: c,d

100H33の解説

高齢男性の安静時振戦、四肢筋固縮、歩行障害と動作緩慢。一見してParkinson病を考える情報だが、設問上2つ選ばねばならない。さて、もう1つは?
a Alzheimer病ではParkinsonismをみない。
b Huntington舞踏病では舞踏様運動(「素早い運動」「躯幹を前後に揺する」などと記載されることが多い)が前面に出る。
c 正しい。上記の通り。
d 正しい。多系統萎縮症でもParkinsonismが前面にみられる病態が存在する。消去法的に選択できればよい。
e 多発性硬化症は時間的・空間的多発を特徴とする。

正答率:85%

テーマ:Parkinsonismをきたす疾患

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